2026-04-09 公開
ストレスチェックの実務でよく出てくるのが「57項目」という言葉です。厚生労働省が推奨する職業性ストレス簡易調査票は57項目版で、実施マニュアルや実施プログラムもこの形式を前提に案内される場面が多くあります。
一方で、実施プログラムでは23項目版も利用できます。そこで迷いやすいのが、「57項目でなければ制度対応できないのか」「23項目では何が足りなくなるのか」という点です。制度実務の観点から、57項目の意味と選び方を見ていきます。
First View Guide
把握できる情報
57項目版
3領域を広く把握しやすい
23項目版
要点を絞って把握する
高ストレス者対応
57項目版
判定設計や説明に使いやすい
23項目版
簡潔だが情報量は少なめ
集団分析
57項目版
職場改善へ活かしやすい
23項目版
深い分析は限定されやすい
向いている場面
57項目版
標準的な制度運用の起点
23項目版
負担を抑えて始めたい時
制度全体を整理したい方は、関連記事と一覧ページもあわせて読むと全体像をつかみやすくなります。
57項目版は、厚生労働省が推奨する職業性ストレス簡易調査票です。単に「気分が落ち込んでいるか」を尋ねるのではなく、仕事の量やコントロール感、上司や同僚からの支援、心身のストレス反応などをまとめて捉える構成になっています。
だから、個人結果の返却だけでなく、職場全体のどこに負荷が偏っているかを見つける材料にもなります。制度の目的は「本人への気づき」と「職場環境改善」の両方。57項目版はその両方に対応しやすい構成になっています。
厚生労働省の実施プログラムでは57項目版と23項目版の両方が使えます。23項目版は実施負荷を下げやすい一方で、把握できる情報は絞られます。
短時間で受検しやすいのは利点ですが、運用が進むと「あとで集団分析に使いたい」「高ストレス者の選定基準を丁寧に設計したい」という話になりがちです。そうなったとき、57項目の方が柔軟に扱えます。
57項目版が合うのは、集団分析までしっかり活用したい事業場、高ストレス者対応を丁寧にやりたい事業場、外部委託先との役割分担をはっきりさせたい事業場です。
50人未満義務化に向けて準備を進める小規模事業場なら、最初から標準的な調査票で始めた方が社内説明や委託先比較がスムーズに進みます。
調査票は「短ければよい」ではなく、何を目的に制度を回すかで選ぶのが基本です。受検率だけを重視するのか、高ストレス者対応や職場改善まで回したいのかで、最適解は変わってきます。
迷ったら、57項目版を基準にしつつ、受検導線をわかりやすくする、実施時期を繁忙期からずらすなど、運用設計の側で負担を下げる方がうまくいきやすいです。
必ず57項目でなければならないわけではありません。ただ、厚生労働省が推奨する標準的な調査票なので、制度実務や外部委託の比較では57項目を基準にするケースが多いのが実情です。
一定の負担はありますが、制度の目的を考えると必要な情報をしっかり拾える構成です。受検率を上げたいなら、調査票を短くするより周知や受検導線の改善の方が効くケースもあります。
はい。厚生労働省の関連情報では紙の調査票やExcel版調査票も案内されています。Web受検が難しい場合の選択肢として活用できます。
Zeneのストレスチェックサービスは、法令準拠の実施から集団分析、 職場環境改善提案まで一気通貫で支援しています。
本記事は制度理解のための一般的な解説です。実務判断の際は、最新の 法令・通達・所轄労働基準監督署の案内をご確認ください。